世界中が雨だったら
- 作者: 市川拓司
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/06/29
- メディア: 単行本
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中身は3つの物語からなっていますが、表題作である「世界中が雨だったら」ともう一つ「循環不安」は昔かかれたもの。書き下ろしは「琥珀の中へ」の一つだけです。
とはいえ、これまでの市川ワールド(特に「いまあい」)を思い描いて読むとどん底に落とされます。
確かに「愛」は存在します。が、暗く、逃げ場のない愛となり、読み終わったあとも、考えてしまう物語集です。
まさに狂気なのでしょう。今までの「いまあい」などとは、全く違う物語を読んでみたいと思う方にはお勧めします。
ちなみに、「いまあい」も好きだけど、こういう物語も好きです(笑)